その13◆いろんなことがまたはじまる の話。の2。




喫茶ウカウカから帰ってきた女の子。


そりゃすごい勢いで
作り出したんだよね、ケーキやケーキやお菓子やお菓子やケーキをさ



夢中で作ってて夜もふけて
ウカウカさんの帰り時間がずいぶん遅いのも気がついていなかったのね。


「・・・・・・ただいま・・・・・。
うぅ?なんだったらぺ・・・このケーキの山は」

「おかえり〜〜〜〜〜〜!!
すごいでしょう!
どれでも食べていいからね〜〜〜」


「ほかほかのスープとか・・・そういうもんはないのけ?」

「なーに言っちゃってるのよーう。
夜だから珈琲はやめておきましょうよね。
あったかいミルクとあまーいお菓子、最高じゃないのー
疲れもふっとぶでしょう。

ね、ね、ね、
これなんかも可愛いでしょう。 喫茶ウカウカに置いたらどう?
『わ〜かわいい〜』なんて言ってさ
きっと人気でるわよーぅ」






確かにすごいっぺ。綺麗に出来てるんだったらぺ。
おまえ様が相当がんばったってこと、わかるよワシは。

・・・でもな、お客さまにお出しするもの
売り物になるかってっていうのはな、
ほったら事だけじゃあ無理だっぺ。」

そう言うとさ、ウカウカさん
なんも食べないまんまでね、ねどこに入っちゃったのね。


「ワシ、今日いろいろあってぐったりなんだっぺ。

おまえ様が一生懸命作ったケーキは
明日も明後日もワシ食べるっぺ。

今日は寝るっぺよ。

ほったら、おやすみなさい」


・・・・・


女の子はちょっとポツンとしちゃったよね。
「おまえ様・・・味見はしたのけ?

でね、ひとりでケーキ食べてみたんだ。



そしたらさ
・・・・・それはもうたいそう・・・・・・不味かったんだって・・・・。




・・・ほろにがい一日だったね。